マルチトレーラー

イベント主催者の頭を悩ませる課題は、コストや集客だけではありません。台風や地震などの自然災害対策もその一つ。 その課題を解決したくて探し出したのがマルチトレーラーです。

イベント主催者の多くが頭を悩ませる　自然災害対策　　

現在、イベントでインフォメーションや出店ブースとしてよく利用されているテントやユニットハウス。 テントは安価で施工時間も早く、短期間で多く建てられるのが最大のメリットです。 その反面、自然災害に不安があり、台風や強風の際にはテントをたたむなど対策をする必要があります。
一方のユニットハウスは建設現場でよく見られる事務所棟のような箱型のものです。 雨風に強いのは言うまでもありません。広さも自在に変えられるためあらゆるイベントに利用できるメリットがあります。 しかし、建物と同様の「構造物」という扱いとなるため、まるで家屋を新築するかのような多くの申請が必要となります。設置コストに加え申請業務にかかる時間や手間、申請費用が弱点と言えるでしょう。
コストを抑えて簡単に設置できることを優先するか、コストより自然災害への対策を重要視するかは、イベント主催者にとっていつも大きな課題でした。

辿り着いたキーワード「トレーラー」

イベントを作るプロとして何とか課題をクリアしたい、その想いからあれこれ探っていたところ一つのキーワードに辿り着きました。それはトレーラー。 昔どこかで見たような――記憶の片隅にあったトレーラーハウスが課題を解決してくれるのではないかと思ったのです。
車輛という扱いであれば設置は容易で、ユニットハウスに比べて申請も少なく済みます。そして何より雨風に強いはずです。
さらに、施錠できるため防犯面に配慮できること、衛生上の観点から保健所に提供メニューの制限を求められることがないのもメリットです。 車輛として公道を走ることができる大きさでなければならないという制限はありますが、イベントにおいてその大きさで不自由することはまずないでしょう。
色々と探す中で、高い品質のトレーラーを製造しているメーカーと運良く出会えたことが、マルチトレーラー事業のスタートを加速させることになりました。 メーカーとは交渉の結果協業させてもらえることになり、マルチトレーラーの運用が始まります。
その品質の高さ、とりわけ雨風に対する強さを目の当たりにする出来事がありました。 2019年10月、ラグビーワールドカップ開催中に伊豆半島に上陸した台風19号。過去最強クラスと言われ、関東地方では瞬間最大風速40ｍ超の暴風雨が吹き荒れました。 イベントのため設置していたマルチトレーラーは、その暴風に耐え無傷のまま翌日を迎えることができたのです。

無限大の活用シーンに高まる期待

自然災害に強く、コストを抑えることができ、申請の手間が少なくて済む。 そんな課題を解決できるマルチトレーラーは、運用してみると驚くほどイベントに適した大きさであることもわかりました。 飲食ブースとしてはもちろん、インフォメーション・物販・救護室などで使用するにもちょうどいいサイズなのです。
そこで私たちは標準の内装については何も置かず、その都度ご要望に応じて作り替えていく方針にしました。 運用を始めてからまだ間もないため、私たちが想像もしていなかった用途をお客様からご提案いただくことも。マルチトレーラーの活用シーンは無限大であると感じています。
イベントの未来がマルチトレーラーの活用でさらに明るいものになると、私たち自身も大きく期待しています。